「慣れ」と「馴染み」
一般に、メガネ屋や補聴器屋が使うセールストークに「慣れてください」という言葉があります。
例えば「最初は違和感がありますが、しばらくすると慣れますので我慢してお使い下さい」とか「慣れてしまえば、補聴器を通して聞く音が本当の音に感じられます」等々。
でも、私は極力「慣れ」という言葉を使わないようにしています。
なぜなら「慣れる」とは不具合を克服すること。言うなれば販売者の力不足・努力不足を棚に上げ「上手に使えないのは、お客様の責任ですよ」と言っているように感じるからです。
だから私は、アフターサービスの必要な商品を販売する際には「馴染んでいただいた頃、再度調整します」と説明しています。
今朝、補聴器の調整に伺ったHさんの場合もそう説明して正解でした。
最初「自分の声が響く」とのことでしたので、低域周波数の増幅を押さえ「言葉はあまりはっきり聞こえませんが、馴染んでいただいた頃再調整します」と話したところ、頑張って使い続けていただきました。
そして1ヶ月後の今日、お邪魔して最初気になった低域の周波数を増幅したところ「言葉がはっきり聞こえる」と大喜び。そしてご自分の声もあまり気にならないとのこと。
補聴器は販売後の「音探し」が勝負です。手間はかかりますが、やりがいのある仕事です。


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