本日 補聴器の調整にみえたM様(75才 女性)
「新聞をめくる音がきになる」とのこと
そんな時は実際に新聞紙を用意して
その音を再現するのが当店の音質調整法
私が新聞紙をめくり、その音を聞いていただいたところ
M様「あまりうるさくありません」
私 「ではこの音は?(意識して音を大きくしてみる)
M様「まだ大丈夫!私自分自身で新聞を読むときもあまり気にならないのですが・・・」
私 「ではどんな時うるさく感じるのですか?」
M様「私の近くで主人が新聞を読んでいるとき、すごく大きな音なんです」
私 「???」
そこで新聞紙を大げさに開閉してみたところ
M様「そっ そんな感じ!」
思わず申し上げてしまいました。
「これって、ほぼ嫌がらせの音ですよ!」
M様「笑笑笑」
結局、音質調整は中止し(通常は高域の増幅率を下げます)音量を少し下げ
M様にはご主人が新聞を読む際少し離れていただくよう御願いし
しばらく様子をみることにしました
このように、よ~~く話を聞く事が補聴器調整には欠かせません。
認定補聴器技能者のオプトパパが
厚生労働省が認知症予防として推進しているオレンジプランの中で
難聴の方に推奨している補聴器の装用をわかりやすくお伝えしたく
まずはブログに掲載し、その後資料化するための不定期「覚え書き」です
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補聴器トレーニングと聞いて
「補聴器を使って聴力を改善する」と思われた方もいらっしゃると思いますが
残念ながら加齢による聴力の衰えは鍛えられないのです。
正確に言うと「耳あか詰まり」や「音の伝導路の物理的な障害」
等の伝音性難聴の一部は耳鼻科にて治療可能ですが
加齢による聴神経の衰え、つまり「感音性難聴」は治療が難しいと言われています。
そして「聞こえに」不自由されている方の70%が感音性難聴とされており
その改善のため補聴器の装用される方が年々増えています。
しかし段階を踏んで、脳に音を馴染ませないと補聴器の機能を十分に生かせず
十分な「聞こえ(言葉の聞き取り)」の改善はできません。
そこで店長小林が今まで学んできと事、現場で経験したことを少しづつアップし
いずれはオリジナルの「補聴器トレーニング解説書」としてまとめられたら・・・と思っています。
万人向けの内容ではありませんが、お付き合いの程よろしくお願い申し上げます。
当店の補聴器調整法は「積み上げ式」と言って
目標値(ターゲットゲイン)より概ね30%下げた音量からスタートさせ
徐々に音を大きくしていく調整を採用しています。
音量調整が一段落した後に行うのが音質調整で
お客様の生活環境や、言葉の聞き取り向上を目的とした音に調整します。
そして、ここまでは「静かな場所で会話をする音」としての調整ですが
この音をベースとして用途に応じた音を複数作成することができるんです。
例えば「屋外での音」「騒音下で会話する際の音」
「テレビを観るときの音」「音楽を聴く際の音」等があります。
そして昨年の暮れに補聴器をお求めいただき
順調に調整を重ねベースの音作りが完了したK様(70代男性)
「補聴器をつけて音楽を聞くと違和感があるんだよね・・・」
そこで補聴器のチャンネルに「音楽を聴く際の音」を追加し
「どんなジャンルの音楽を聞かれるんですか?」と尋ねると
「ロック系かな?」とのこと
そして「お好きなミュージシャンは?」との質問には
「イーグルス!」と即答されたので
ユーチュウブで検索し、聴いていただいたのがこのアルバム
結果はもちろん「スゴイ!今までの音とぜんぜん違う!」
補聴器の設定モード(チャンネル)を変えると
言葉だけでなく「音楽」も聞きやすくなるんです!
当店の補聴器の担当セールスさんが
エリアマネージャーさんと一緒に来店され
最近の販売動向の説明とともに
測定機器の調整とメンテナンスと合わせ
他店の販売方法など紹介していただきました。
業界内で「売らんかな」的セールスが多い中
販売店の長所を伸ばし弱点の補う対応に感謝しています。
だからというわけではありませんが
当店もチラシや便利なメンテナンスグッズなどの情報を提供しています。
年の差が3回りもあり自分の子供に近い年齢の担当者さんですが
一言で言うと「一生懸命」な担当者さん。
年を重ねると小手先での商売、話術で買わせる商売に走りがちですが
「ひたむきさ」が人の心を打つことを改めて知らされた今日であります。
補聴器調整のプロフェッショナルの証である「認定補聴器技能者」
20年前に取得して現在にいたっていますが
この資格、5年毎の更新なんです
それも最近の補聴器調整2例の調整報告書を作成し(年々難易度がアップしています)
お世話になっている「補聴器相談医」の耳鼻科先生にご高覧いただき
判子を頂戴した後に厚生労働省の外郭団体「テクノエイド協会」に提出し審査いただく
運転免許のように講習会を受ければ更新できる資格ならいいんですが
医療機器である補聴器の場合は
厚生労働省の管理下にあるため資格の取得も更新も結構難しいんです。
そんなわけで、提出書類の作成に頭を悩ませ、そして時間を取られ
ブログ更新の遅れを言い訳するオプトパパであります。
今年の2月に発売された
「充電式の耳穴補聴器」が好評です。
ケース自体が充電器になっていて
使用後は赤(右耳用)青(左耳用)の窪みに挿入すると
自動的にスイッチが切れ充電が開始されます。
急速充電30分で6時間
4時間のフル充電で28時間利用することができます。
補聴器用の電池の大きさは5.5ミリからは8ミリ弱と大変小さく
「摘まむのも大変」とおっしゃる高齢者の方も多く
また冬期は電池の消耗も早いため交換頻度も増えます。
しかし充電式だと電池交換のストレスもなく
充電時の電気料も月数円(確か3円程度)
従来の充電式補聴器は耳掛け式のみでしたが
コロナ禍においてマスクを外す際補聴器も外れてしまう
という不便さから耳穴式補聴器の需要が高まり
満を持しての「充電式耳穴補聴器」の登場です。
きっと充電式補聴器は今後の主流となることでしょう。
昨日の日曜は「立冬」
いよいよ冬を意識する時期になりました。
しかし今日の最高気温は昨日より7度高く
いわゆる「小春日和」の1日
そんな事から補聴器のクリーニングや点検の予約日を
「11月初旬の天気のよい日」とされていたお客様3名にご来店いただきました。
なぜ天気のよい日かというと、当店まで徒歩や自転車で起こしになられるため
なりべく足下のよい日(高齢者の方の転倒予防)を予約日としています。
当然お待たせしないよう、他のお客様とバッティングしないよう
お電話をいただいてのご来店です。
そしてこれからの季節は路面の凍結や吹雪による「ホワイトアウト」
(視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象)
も考慮し、全てのご予約客様に対し「運転に支障がありそうなお天気の時は
遠慮無くご予約キャンセルください。ドタキャンもOKです」と申し上げています。
雪国での運転や歩行は時として命にかかわることもありますから・・・
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